このリフォームは、親世帯と子世帯が共に快適に暮らす二世帯住宅への改修を目的としている。奥様が幼少期を過ごしたご実家を、新たな家族構成に合わせて再生させたのである。リフォームにより、親世帯は1階での生活が完結するよう配慮され、子世帯は2階に居住することとなった。
以前は2階に設けられていたLDKや浴室が、ご年配の親世帯にとっての大きな負担であった。そこで、浴室は1階に移設され、かつて納戸であった場所に新しい洗面脱衣室と共に配置された。洋室の収納スペースにはミニキッチンが設置され、親世帯が1階だけで日常生活を送れるよう工夫されている。
2階の改装では、元々１LDKの間取りを巧みにプランニングし、増築を行わずに子供部屋を追加することに成功した。また、お子様が遊べる小屋裏空間も新たに創出された。LDKの床はモルタル調のフロアタイルで仕上げられ、キッチンはブラックカラーを基調とすることでスタイリッシュな空間に変身した。2階の各個室もヴィンテージテイスト溢れるデザインに仕上がっている。
外構も大幅に手が加えられ、門や花壇を排除し3台の車が駐車可能なスペースへと変貌を遂げた。外観はフルリフレッシュされ、オーナー様のご希望に応じて正面にはガルバリウム鋼板が、ポーチ天井にはレッドシダー羽目板がそれぞれ張られた。その他の外壁は塗装によって仕上げられ、現代的ながらも温かみのある外観を手に入れた。
このリフォームにより、世代を超えた家族の絆を深めるとともに、それぞれのライフスタイルを尊重した住空間が実現されたのである。
